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学会概要

利益相反指針・細則

作成日:2013.06.05

日本小児血液・がん学会 利益相反の取り扱いに関する細則

日本小児血液・がん学会利益相反委員会

第1章 研究発表活動にかかる利益相反事項の届出と公表

第1条(本学会講演会などにおける利益相反事項の申告)

1発表者は本学会が主催する講演会(学術集会、教育セミナーなど)で医学研究に関する発表・講演を行う場合、発表する医学研究に関連する企業や営利を目的とした団体との経済的な関係について過去1年間における利益相反状態の有無を、抄録登録時に所定の様式により自己申告しなければならない。責任発表者の申告には、収入・財産を共有する者の利益相反状態の有無も含めるものとする。
 発表者は該当する利益相反状態について、発表スライドの最初(または演題・発表者などを紹介するスライドの次)に、あるいはポスターの最後に、所定の様式により開示するものとする。

2「医学研究に関連する企業・法人組織、営利を目的とする団体」とは、医学研究に関し次のような関係をもった企業・組織や団体とする。

  • ① 医学研究を依頼し、または、共同で行った関係(有償無償を問わない)
  • ② 医学研究において評価される療法・薬剤、機器などに関連して特許権などの権利を共有している関係
  • ③ 医学研究において使用される薬剤・機材などを無償もしくは特に有利な価格で提供している関係
  • ④ 医学研究について研究助成・寄付などをしている関係
  • ⑤ 医学研究において未承認の医薬品や医療器機などを提供している関係
  • ⑥ 寄付講座などのスポンサーとなっている関係

発表演題に関連する「医学研究」とは、予防、診断および治療方法の改善、疾病原因および病態の理解の向上ならびに患者の生活の質の向上を目的として行われる産学連携の研究であって、生命科学研究や基礎医学研究から人間を対象とする臨床医学研究(個人を特定できる人由来の材料および個人を特定できるデータに関する研究を含む)、臨床試験までを含めるものとする。

第2条(利益相反自己申告の基準について)

 利益相反自己申告が必要な金額は、以下のごとく、各々の開示すべき事項について基準を定めるものとする。

  • ① 当該の医学研究に関連する企業・法人組織や営利を目的とした団体(以下、企業・組織や団体という)の役員、顧問職については、1つの企業・組織や団体からの報酬額が年間100万円以上とする。
  • ② 株式の保有については、1つの企業についての1年間の株式による利益(配当、売却益の総和)が100万円以上の場合、あるいは当該全株式の5%以上を所有する場合とする。
  • ③ 企業・組織や団体からの特許権使用料については、1つの権利使用料が年間100万円以上とする。
  • ④ 企業・組織や団体から、会議の出席(発表)に対し、研究者を拘束した時間・労力に対して支払われた日当(講演料など)については、一つの企業・団体からの年間の講演料が合計50万円以上とする。
  • ⑤ 企業・組織や団体がパンフレットなどの執筆に対して支払った原稿料については、1つの企業・組織や団体からの年間の原稿料が合計50万円以上とする。
  • ⑥ 企業・組織や団体が提供する研究費については、一つの企業・団体から医学研究(受託研究費、共同研究費など)に対して支払われた総額が年間200万円以上とする。
  • ⑦ 企業・組織や団体が提供する奨学(奨励)寄付金については、1つの企業・組織や団体から、申告者個人または申告者が所属する部局(講座・分野)あるいは研究室の代表者に支払われた総額が年間200万円以上の場合とする。
  • ⑧ 企業・組織や団体が提供する寄付講座に申告者らが所属している場合とする。
  • ⑨ その他、研究とは直接無関係な旅行、贈答品などの提供については、1つの企業・組織や団体から受けた総額が年間5万円以上とする。

 但し、⑥、⑦については、発表者個人か、発表者が所属する部局(講座、分野)あるいは研究室などへ当該の研究成果の発表に関連し、開示すべき利益相反関係にある企業や団体などからの研究経費、奨学寄付金などの提供があった場合に申告する必要がある。

第3条(学会雑誌などにおける届出事項の公表)

 本学会雑誌(日本小児血液・がん学会雑誌)などで発表(総説、原著論文など)を行う著者全員は、発表内容が本細則第1条2項に規定された企業・組織や団体と経済的な関係を持っている場合、投稿時から遡って過去1年間以内における利益相反状態を投稿規定に定める様式を用いて事前に学会事務局へ届け出なければならない。申告には、収入・財産を共有する者の利益相反状態の有無も含めるものとする。責任著者は当該論文にかかる著者全員から利益相反状態に関する申告書を取りまとめて提出し、記載内容について責任を負うことが求められる。この「利益相反」の記載内容は、論文末尾、謝辞または文献の前に掲載される。規定された利益相反状態がない場合は、「開示すべき利益相反はない」などの文言が同部分に記載される。投稿時に明らかにする利益相反状態は、「小児血液・がん領域での医学研究の利益相反に関する指針」のⅣ.申告すべき事項で定められたものを自己申告する。各々の開示すべき事項について、自己申告が必要な金額は第2条にしたがう。本学会刊行物での発表もこれに準じる。なお、届けられた「利益相反自己申告書」は論文査読者には開示しない。

第2章 学会役員等としての活動にかかる利益相反事項の取扱い

第4条 (役員、委員長、委員などの利益相反申告書の提出)

本学会の役員(理事長、副理事長、理事、監事)、学術集会会長(次期会長、次々期会長を含む)、各種委員会の委員長および委員(オブザーバーを含む)、学会の従業員は、「小児血液・がん領域での医学研究の利益相反に関する指針」のⅣ.申告すべき事項について、就任時の前年度1年間における利益相反状態の有無を所定の様式にしたがい、就任時と、就任後は1年ごとに、利益相反自己申告書を理事会へ提出しなければならない。既に利益相反自己申告書を届けている場合には提出の必要はない。但し、利益相反の自己申告は、本学会が行う事業に関連する企業・法人組織、営利を目的とする団体に関わるものに限定する。

各々の開示・公開すべき事項について、自己申告が必要な金額は、第2条で規定された基準額とし、所定の様式にしたがい、項目ごとに金額区分を明記する。申告書には就任時の前年度1年分を記入し、その算出期間を明示する。但し、役員などは、在任中に新たな利益相反状態が発生した場合には、8週以内に所定の様式により報告する義務を負うものとする。

第3章 利益相反情報の管理・利用・公表等

第5条 (管理に関する原則)

学会発表のための抄録登録時あるいは本学会雑誌への論文投稿時に提出される利益相反自己申告書は、提出の日から2年間、理事長の監督下に学会事務局で厳重に保管されなければならない。

本学会の理事・関係役職者は、本細則にしたがい、提出された自己申告書をもとに、当該個人の利益相反状態の有無・程度を判断し、本学会としてその判断にしたがった管理ならびに措置を講ずる場合、当該個人の利益相反情報を随時利用できるものとする。しかし、利用目的に必要な限度を超えてはならず、また、上記の利用目的に照らし開示が必要とされる者以外の者に対して開示してはならない。

第6条 (不要情報の削除)

 役員の任期を終了した者、委員委嘱の撤回が確定した者に関する利益相反情報の書類なども、最終の任期満了、あるいは委員の委嘱撤回の日から2年間、理事長の監督下に学会事務局で厳重に保管されなければならない。2年間の期間を経過した者については、理事長の監督下において速やかに削除・廃棄される。但し、削除・廃棄することが適当でないと理事会が認めた場合には、必要な期間を定めて当該申告者の利益相反情報の削除・廃棄を保留できるものとする。学術集会会長に関する利益相反情報に関しても役員の場合と同様の扱いとする。

第7条 (利益相反情報の開示・公表)

利益相反情報は、第5条2項の場合を除き、原則として非公開とする。

利益相反情報は、学会の活動、委員会の活動などに関して、本学会として社会的・道義的な説明責任を果たすために必要があるときは、理事会の協議を経て、必要な範囲で本学会の内外に開示もしくは公表することができる。

開示もしくは公表される利益相反情報の当事者は、理事会に対して意見を述べることができる。但し、開示もしくは公表について緊急性があって意見を聞く余裕がないときは、その限りではない。

非会員から特定の会員を指名しての開示請求(法的請求も含めて)があった場合、妥当と思われる理由があれば、理事長からの諮問を受けて利益相反委員会が個人情報の保護のもとに適切に対応する。しかし、利益相反委員会で対応できないと判断された場合には、理事長が指名する本学会会員若干名および外部委員1名以上により構成される利益相反調査委員会を設置して諮問する。利益相反調査委員会は開示請求書を受領してから30日以内に委員会を開催して可及的すみやかにその答申を行う。

第8条 (利益相反委員会)

理事会が指名する理事若干名、評議員若干名および外部委員1名以上により、利益相反委員会を構成する。

利益相反委員会の委員長は、理事会の議決を経て理事長より指名された理事がその任に当たる。

利益相反委員会は、理事会、倫理委員会と連携して、利益相反規定ならびに本細則に定めるところにより、会員の利益相反状態が深刻な事態へと発展することを未然に防止するための管理と違反に対する対応を行う。

利益相反委員会委員は知り得た会員の利益相反情報についての守秘義務を負う。

委員にかかる利益相反事項の報告ならびに利益相反情報の取扱いについては、第5条の規定を準用する。

第9条(違反者に対する措置)

本学会雑誌などで発表を行う著者、ならびに本学会学術集会などの発表予定者によって提出された利益相反自己申告事項について、疑義もしくは社会的・道義的問題が発生した場合、本学会として社会的説明責任を果たすために利益相反委員会が十分な調査、ヒアリングなどを行ったうえで適切な措置を講ずる。深刻な利益相反状態があり、説明責任が果たせない場合には、理事長は、倫理委員会に諮問し、その答申をもとに理事会で審議のうえ、当該発表予定者の学会発表や論文発表の差止めなどの措置を講じることができる。既に発表された後に疑義などの問題が発生した場合には、理事長は事実関係を調査し、違反があれば掲載論文の撤回などの措置を講じ、違反の内容が本学会の社会的信頼性を著しく損なう場合には、本学会の定款にしたがい、会員資格などに対する措置を講ずる。

本学会の役員、各種委員会委員長、利益相反自己申告が課せられている委員およびそれらの候補者について、就任前あるいは就任後に申告された利益相反事項に問題があると指摘された場合には、利益相反委員会委員長は文書をもって理事長に報告し、理事長は速やかに理事会で審議をし、理事会として当該指摘を承認するか否かを議決しなければならない。当該指摘が承認された時、役員および役員候補者にあっては退任し、また、その他の委員に対しては、当該委員および委員候補者と協議のうえ委嘱を撤回することができる。

第10条 (不服申し立て審査請求)

第9条1項により、本学会事業での発表(学会雑誌、学術集会など)に対して違反措置の決定通知を受けた者ならびに、第9条2項により役員の退任あるいは委員委嘱の撤回を受けた候補者は、当該結果に不服があるときは、理事会議決の結果の通知を受けた日から7日以内に、理事長宛ての不服申し立て審査請求書を学会事務局に提出することにより、審査請求をすることができる。

審査請求書には、理事長が文書で示した撤回の理由に対する具体的な反論・反対意見を簡潔に記載するものとする。その場合、理事長に開示した情報に加えて異議理由の根拠となる関連情報を文書で示すことができる。但し、その情報は不服申し立てが認められた場合には利益相反情報として取り扱われるものとする。

第11条 (不服申し立て審査手続)

不服申し立て審査請求を受けた場合、理事長は速やかに不服申し立て審査委員会(以下、審査委員会という)を設置しなければならない。審査委員会は理事長が指名する本学会会員若干名および外部委員1名以上により構成され、委員長は委員の互選により選出する。利益相反委員会委員は審査委員会委員を兼ねることはできない。審査委員会は審査請求書を受領してから30日以内に委員会を開催してその審査を行う。

不服申し立て審査請求者は、審査に関する第1回の委員会の7日前までに、不服申し立て審査請求書の補充書並びに資料を追加して提出することができる。その場合は、第10条2項の規定を準用する。

審査委員会は、当該不服申し立てにかかる倫理委員会委員長ならびに不服申し立て者から必要がある時は意見を聴取することができる。但し、定められた意見聴取の期日に出頭しない場合は、その限りではない。

審査委員会は、特別の事情がない限り、審査に関する第1回の委員会開催日から1ヶ月以内に不服申し立てに対する答申書をまとめ、理事長に提出する。

第12条 (不服申し立て審査委員会決定の最終処分性)

 不服申し立て請求に対する不服申し立て審査委員会の決定は、最終のものとする。

第13条(細則の変更)

 本細則は,社会的要因や産学連携に関する法令の改変などから、個々の事例によって一部に変更が必要となることが予想される。倫理委員会は、本細則の見直しのための審議を行い、理事会の決議を経て、変更することができる。

附則
第1条(施行期日)

本細則は、平成25年5月10日から2年間を試行期間とし、その後に完全実施とする。ただし、試行期間中は罰則規定を適用しない。

第2条(本細則の改正)

本細則は、社会的要因や産学連携に関する法令の改正、整備ならびに医療および臨床研究をめぐる諸条件の変化に適合させるために、原則として、数年ごとに見直しを行うこととする。

第3条(役員などへの適用に関する特則)

本細則施行のときに既に本学会役員などに就任している者については、本細則を準用して速やかに所要の報告などを行わせるものとする。